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NHK ETV特集
「ネットワークで作る放射能汚地図 福島原発事故から2ヶ月」
福島原発事故は、周辺地域に未曾有(みぞう)の放射能災害を引き起こした。
時間経過とともに拡大する避難エリア。住民たちが自分たちの村や町に、
いつになったら帰れるのか、その展望は全く見えない。
いま住民たちが求めているのは、被曝(ひばく)による人体影響と、
今後の土壌汚染への対策を、客観的かつ冷静に考えてゆくための基礎となるデータ・放射能汚染地図である。
ETV特集では1954年のビキニ事件以来、放射線観測の第一線に立ち続けてきた
元理化学研究所の岡野眞治博士の全面的な協力のもと、
元独立行政法人労働安全衛生総合研究所の研究官・木村真三博士、
京都大学、広島大学、長崎大学の放射線観測、放射線医学を専門とする
科学者達のネットワークと連係し、震災の3日後から放射能の測定を始め汚染地図を作成してきた。
観測チームは、周辺地域の土壌、植物、空気中の粒子を採取し放射線量を計測する一方、
岡野博士が開発した計測機を自動車に搭載して、福島県内の道路2000キロを走破した。
この計測器はビデオで撮った現場映像とともにGPS情報、放射線量、放射性核種の
スペクトルを、同時記録してゆくことができる世界唯一の機器であり、
チェルノブイリ事故での計測により国際的な評価を得ている。
一方、文部科学省や福島県、IAEA、アメリカエネルギー省も、独自に汚染の計測を
進めており、その結果が公表され始めている。
これらのデータと、独自収集データをつきあわせることで、原発周辺地域のきめ細かい土壌汚染のマッピングが可能になる。
番組は、放射能汚染地図を作成してゆくプロセスを追いながら、原発災害から避難する人々、
故郷に残る人々、それぞれの混乱と苦悩をみつめた2か月の記録である。
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大きな反響を呼んだNHKの番組です。
放射能汚染の実態がわかります。